ツンデレの定義について
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概要
エロゲーに限らず少し前のヒロインは物語序盤で強気な態度をとるヒロインが多い傾向にありました。
最近では早い時期に主人公に惚れているヒロインが増えてきました。
“ツンデレ”は私も好きなので、それ自体は良いのですが、中にはツンデレではないだろう?と疑問に思うヒロインもツンデレキャラとして扱われたりして、”ツンデレ”の定義が曖昧になってきています。
皆さんもコイツはツンデレじゃねーだろと思うキャラの一人や二人はいるのではないでしょうか?
ということで、今回は”ツンデレ”の定義についてです。
ツンデレの定義とは?
Wikipediaのツンデレの項目を見てみると“ツンデレは、特定の人間関係において敵対的な態度(ツンツン)と過度に好意的な態度(デレデレ)の両面を持つ様子、又はそうした人物を指す。”
と記載されています。
私もこれには納得で、これが本来の“原義”つまり、元々の意味だと思っています。
しかし、人によっては他人の目があるところではツンケンしているが、二人きりになるとデレる状態を”ツンデレ”と定義しています。
世代の違いなのか、どういしてもこの様に意見が別れます。
こうした議論をしていると、どちらが定義として正しいのか分からなくなりますが、基本はデレてから2パターンあるということです。
涼宮ハルヒの憂鬱の「涼宮ハルヒ」やエウレカセブンの「アネモネ」はツンデレというより、どこか気分屋で、化物語の「戦場ヶ原ひたぎ」にいたってはクーデレ(クール+デレ)でツンデレとは違うようにも思えます。
「ベ、別にアンタのために~」と言うキャラは天邪鬼系のツンデレとされるようです。
天邪鬼系の場合は、二人きりになるとデレるタイミングが多いのではないでしょうか?
私の好きな金髪縦ロール+高飛車お嬢様キャラの多くは、時間経過(何かの切っ掛け)によるデレが多いですね。
この場合は、他人の目があろうと意外と気にしないタイプが多いようにも感じます。
大雑把に分けると、時間が経つにつれてデレる「時間経過系」、二人きりになるとデレる「空間系」、好きなのに逆の態度をとる「天邪鬼系」の3つに分けれます。
そして、どのタイプも普段とのギャップが魅力的なところです。
ツンデレはプライドが高い
主人公と二人きりになった時にデレる、時折優しくなるといったツンデレキャラの多くは、相手のことが好きだけどそれを認めたくないというところからツンケンした態度をとる傾向にあります。プライドとかで意地を張ってしまい、相手のことが好きなのにそれを素直に表現できないといったことが多いです。
自分の弱い部分を他人に見せるのが嫌なのでしょうね。
そのため、プライドの高いキャラになりがちで、どこかクールな印象のある性格やお嬢様キャラがツンデレキャラとして割り当てられることが比較的多いです。
恋愛関係のジャンルに多いツンデレですが、バトルものでは「ドラゴンボールZ」のベジータなどのプライドの高い男性キャラの場合は、“主人公の強さを認めたくないが、認めざるを得ない時”に普段とは違う表情を見せてくれます。
こうしたことから、ツンデレキャラはプライドが高いというイメージが付いたのではないでしょうか?
ツンデレの発祥
2002年8月29日「あやしいわーるど@暫定」という掲示板サイトにで、とある投稿者が「君が望む永遠」に登場するキャラクター「大空寺あゆ」の性格を「ツンツンデレデレ」と表現したのが始まり。その後、大空寺あゆの事をあやしいわーるど内では「ツンツンデレデレ」と呼ぶようになり、2ちゃんねるではエロゲの「ツンツンデレデレ」な登場人物を「ツンデレ」と呼ぶようになったそうな。
2006年には流行語大賞にもノミネートされるなど、2次元コンテンツにおいてもその影響力は大きかったようです。
ツンデレの派生語「ツンデレラー」という言葉も生まれ、ツンデレの男性版にあたる「オラニャン」という言葉もも登場しましたが、現在では男女共に「ツンデレ」にまとめられたようです。
2005年インフォレストから出版された【「ツンデレ」大全 完全保存版 僕たちの大好きなツンデレキャラが大集合!!】という本が発売されるなど、当時の熱狂ぶりが分かります。
エロ系作品の陵辱・調教後の従順な態度はデレ?
ツンデレにも色々あり、その定義は様々ですが、基本的には“陵辱・調教系にある堕ちた時の状態はデレではない”というのが概ねの見解のようです。理由としては快楽に溺れて甘えてくる様子は褒美をねだるペットのような感じで、デレとは違うように見受けられます。
精神的に屈服した状態なので、元々の性格が見えなくなることが多く、まったく別の性格に見えてきます。
これはこれである種の達成感があって良いものですが。
そのため、ツンデレのデレは主に、“恋愛感情など関係の発展によるところから発生するもの”というのが共通の見解のようです。
ツンデレの魅力
認識の違いによってツンデレに対して様々なことが分かったと思います。では、結局のところツンデレの何が魅力的なのか?というと、やはり“ギャップ”でしょう。
ツンケンしている状態とデレている状態という対となる感情が言動から見て取れた時のギャップは印象に残りやすいものです。
分かりやすいギャップだと”不良が捨て猫に優しく接するシーン”のような感じです。
ツンデレは、キャラクターの内心を少ない動きで表現でき、心を許してくれたというのが分かりやすいというのもあります。
最初から好き好きで接して来るのも良いですが、ギャップによる印象の残りやすさで言えば、やはりツンデレの方が上だと思います。
最近ではストーリーや設定が凝ってきていることもあって、デレデレ系は実は裏に何かあるのではないか?という疑心暗鬼になりがちです。
そんなこともあって、ツンデレ系は安牌で安心できるというパターンは少なくないというのもあるでしょう。
リアルでは…
ツンデレに惹かれる人は少なくないですが、リアル(現実)でツンデレな態度を取ると異性にモテるのか?という疑問もあります。普段の生活態度などにも寄りますが、リアルでのツンデレは基本的にはどこか面倒くさい人と捉えられてしまうものです。
言ってしまえば2面性がある訳ですから、”この人は接し難い”と思うのも当然なのです。
一方で、それがギャップとして魅力的に思う人もいますが、ある程度親密な関係にならないと本音こぼしたり、笑顔を向けるといったことはあまりありません。
他人には厳しく、身内には甘いのも人によっては”大切にされている”と感じる一方で、そういった態度は他人からしたら少なからず冷めた目で見てしまうものです。
身内に甘いのは誰にでもありますが、あからさまに態度に出されると関わるのも面倒な人間になります。
そういう意味では、ツンデレはファンタジーだからこそ許されている性格と言えます。
ツンデレの派生?
ヤンデレ
ツンデレの派生かどうかは分かりませんが、近年需要を伸ばしているのが「ヤンデレ」。ヤンデレは「病んでる」と「デレ」が合わさったもので、病的なまでに主人公に好意を寄せてくるキャラをヤンデレと呼びます。
好き過ぎるが故にストーカー行為や監視はもちろん、異性との日常会話すら被害妄想や嫉妬に変わるレベルで病んでおり、最悪の場合は包丁などで刺されたり、好意を寄せている主人公に関わった異性を刺すということも。
なので、物語の結末としてはBADエンドになりやすいのがヤンデレです。
ヤンデレは最初の頃は普通の感じなのですが、時間が経つに連れてその片鱗を見せてきます。
ヤンデレが好きな人は、愛されたいという欲求が人より強いのかもしれません。
注意したいのが、ネットスラングの”メンヘラ”は所謂かまってちゃんで、ヤンデレとはベクトルが異なります。
クーデレ
ツンデレの解説で少し触れましたが、「クーデレ」は普段はクールですが、二人きりになると途端にデレてくる性格を指します。他にも好意を寄せている相手を前にするとクールな雰囲気なる、時間の経過とともに打ち解けてデレてくるといった性格もクーデレに入り、ツンデレにどこか似たものを感じます。
それもそのはず、元々はツンデレと一緒くたにされていた性格で、それがある程度分類されて今のクーデレになったと言われています。
なので、クーデレもツンデレと同じくギャップ萌えの要素が強く、エヴァンゲリオンの「綾波 レイ」、名探偵コナンの「灰原 哀」やドラゴンボールZの「人造人間18号」などを筆頭に有名人気キャラクターが揃っています。(例が古いのはご容赦を)
最近ではクーデレ+ヤンデレのようなキャラが登場することもあるようです。
進撃の巨人の「ミカサ・アッカーマン」は割とそれに近い感じはします。
まとめ
こうした萌えやジャンルの定義の議論は昔から行われており、人によっては無意味に感じるかも知れませんね。ツンデレに置いて定義というのは曖昧なもので、きゃんでぃそふとの「つよきす」のヒロインは“強気っ子”だけど、ツンデレと広告に載せるといった方法も可能な訳です。
この作品に関しては、システムやストーリーでツンデレ要素をしっかり補完しているので問題無いでしょう。
定義が曖昧ということは、もっと性質の悪い商売も可能な訳です。
エロゲー業界の場合、そんなことをすれば会社が傾きかねないので、余程性質の悪いメーカーでなければしませんが、家庭用ゲームソフトだとB社の発売するソフトでは広告詐欺のような斜め下を行く作品が度々話題になります。
商売とはいえ、あまり良い傾向とは言えませんね。
今やツンデレも様々なタイプに分かれますが、「ベジータ」と「海原雄山」に勝るレベルで印象に残るツンデレキャラクターは中々出てきません。
個人的には「海馬瀬人」も良いと思います。
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